パーツ・カスタマイズ選び・ハードディスク

【パーツ・カスタマイズ選び_ハードディスク】

ハードディスクは2017年現在、SSDに取って代わられつつありますが
記憶容量の安価さでいえばSSDよりもまだ全然上です。
そんなハードディスクの選び方について説明します。

〈ハードディスクの役割〉

日本語では補助記憶装置といいますが、全然なじみのない呼び方です。
ソフトのプログラムやデータなどを長期的に保存しておく為のパーツです。
ハードディスクはメモリと違い
パソコンの電源を落としてもデータが消える事はありません。
(*厳密には超長期間通電していなければ
メカニカルな部分に不具合がきたす可能性は非常に高まります)

〈ハードディスクのスペック〉

容量とメーカーだけに着目されがちですが、
注目すべきスペックが何カ所かあるので説明していきます。

【回転数】
ハードディスクはプラッタと呼ばれる
円盤型の記憶装置が高速回転している際に
ヘッドと呼ばれる端末で電子的にデータを書き込んでいきます。
回転数が速いと書き込み速度は速くなります。
現行では5000rpm(分速5000回転)~7400rpm当たりの製品が主流です。
また一部製品では回転数を明示せず、
回転数を制御していることを売りにしている製品もあります。

以前は10000rpm以上の製品がありましたが、
ハードウエアトラブルが多すぎたためあまり売れませんでした。

そのため一般的にはメカニカルな部分に負荷がかかる、
高速回転のハードディスクは故障しやすいと言われています。

【キャッシュ】
CPUにおけるキャッシュは、
CPU処理における一番CPUに近いデータの保存先でした。
ハードディスクにおけるキャッシュは、
CPUからの命令でハードディスクが読み書きを行う場合、
ハードディスクの読み書きされるデータの一時領域になります。
CPUの命令速度とハードディスクのデータ転送速度では
大きな差があるため、データを効率よく読み書きするために
キャッシュは必要な要素になっています。

キャッシュの容量は8GB~128GBとさまざまありますが、
安価な製品は8GBのものそれ以外は32GBを搭載している場合が多いです。
キャッシュ容量の大きさは、大量のデータを扱う時に有利になります。

【プラッタ】
プラッタの密度が高いものほど読み書きの速度は速くなります、
具体例を挙げると同じ1TBの容量のハードディスクでも
プラッタ枚数1枚と2枚では1枚の方がデータ密度が高いため
高速に読み書きができます。

しかし2010年ごろからプラッタの記憶密度が限界に達しており、
各メーカーともプラッタの枚数を増やす方向にシフトしてきています。
その結果プラッタ同士が干渉しないような仕様で、
プラッタの枚数を増やすことに成功しています。

〈製造メーカー〉

昔はたくさん製造メーカーがあったのですが現在はかなり少なくなり3社です。
Seagate、Western Digital、東芝の3社になります。
現在、新しくパソコンを購入すると
この3社のいずれかのハードディスクが付いています。

〈おすすめ・売れ筋〉

おすすめは東芝のDT01ACA300 [3TB SATA600 7200]です。
なんといってもコストパフォーマンスの高さがウリです、
市場価格は8000円前後となっています。

売れ筋はWESTERN DIGITALのWD30EZRZ-RT [3TB SATA600]です、
人気メーカーのWESTERN DIGITAL製のハードディスクになります。

メーカー別でいうと安いラインはWESTERN DIGITALと東芝が、
高いラインはSeagateが人気となっているようです。

〈選び方〉

まずは予算とどのくらいの容量のハードディスクが必要なのか考えましょう。
ハードディスクの単価はどんどん安くなってきており、
2017年現在では3TBのHDDが一番コストパフォーマンスが高くなっています。
用途によって必要なハードディスクの容量は異なりますが、
多くて困るということはありませんので
予算があれば容量が多めでも全然問題ないでしょう。

メーカーについては大きなスペック差があるわけではないので、
メーカーは基本的に好みでよいでしょう。
ただし製品に関する要求が明確にある場合、例えば

・低回転のハードディスクがいい
・キャッシュメモリは大容量がいい
・SSHDのようなSSDとハードディスク一体型のものがほしい

といった場合はそれにマッチしたハードディスクを購入しましょう。

一方HDDの耐用年数などのベンチマークは、
大規模サーバを運用しているgoogleなどが定期的にレポートを上げています。
そちらの結果によると故障率の高いメーカーから
Seagate >> WESTERN DIGITAL > 東芝 (> 旧HGST)
の順になっているそうです。

まとめ

ハードディスクについて改めて説明することは多くありませんが、
今一度詳細なスペックについての説明をさせていただきました。
参考になるかどうかは別ですが、
こういった観点からパーツを選ぶこともできるという一つの指針になればと思います。


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