パーツ・カスタマイズ選び・ケース

【パーツ・カスタマイズ選び・ケース】

ケースは外観を左右するパーツと思われがちですが、
パソコンの運用を行う絵で、
機能的に重要な要素を持っている場合もあります。
本記事ではケースについて説明していきます。

〈ケースの役割〉

ケースは各パーツを納めるための物で
外部からの衝撃や液体からパーツを保護する為のものです。
それ以外にパソコン自体を魅せるための役割を果たす場合もあります。

〈ケースのスペック〉

ケースはその性質上、詳細な項目が多いため
説明が長くなってしまいますがスペックについて説明していきます。

【ケースカラー】
ケース本体の色です、大体のケースは黒いですが
中には白や赤、青、ピンクやメタリックの色のケースもあります。
そういったケースは小型のケースに多いです。

【製品寸法】
ケースの外寸になります、
横縦奥やW-H-Dといった表記で表現されます。
ほとんどの場合ミリ単位の表記になります。

【重量】
ケース単体での重量になります、
実際には様々なパーツが組み込まれるので
表記されている重量よりもずっと重くなります。

【ベイの数やレイアウト】
ベイはドライブを換装することができるケースの内部機構です
5.25インチドライブベイ(光学ドライブ)
3.5インチオープンベイ(カードリーダー)/シャドウベイ(HDD)
2.5インチオープンベイ/シャドウベイ(SSD)
などが搭載されており、各々()内のパーツを換装できます。

ケースの内部機構はケースによって大きく異なる部分で、
例えばケース内部にゆとりを持たせるために
各種ベイの搭載数を減らすケースもあれば
HDDやSSDなどのストレージを大規模運用するために
ベイが大量に搭載されているケースなど様々です。

3.5インチシャドウベイと2.5インチシャドウベイは
おのおの排他になっている場合があるため注意が必要です。

また、3.5インチベイについては、
スリムタイプのドライブベイもあるため
そちらに対応してる場合もあります。

目的に応じたベイの数を意識して、
それに応じたケースを選択するとよいでしょう。

【ケースファン】
ケースの内部の温度を上げないために、
ケースの内部空間と外気を循環させる必要がありますが
その役割を担うのがケースファンになります。
ケースにはファン搭載可能な個所があらかじめ決まっており、
プリセットされているケースファンはそのうちのいずれかに搭載されています。

ケースファンはあらかじめケースファンが装着されている個所や、
ケースファン搭載箇所において換装が可能ですが、
その際にファンのサイズには注意しましょう。

【出力ポート】
多くのケースは前面上部にパワースイッチとリセットボタンが配置されています、
その付近にUSBポートやオーディオ入出力ポートが配置されています。
USBポートは2.0や3.0と種類があります。

マザーボードの内部USBポートを利用することになりますが、
2017年現在マザーボードの内部USBポートは
少なめにレイアウトされているのが主流であるため、
一部のケースでは利用できないポートが出てくるかもしれません。
その際にはPCIEx接続の内部USBポート増設カードを利用しましょう。

【拡張スロット数】
グラフィックカードなど外部出力を行う
拡張カードにおける設置可能な場所の数になります。
拡張カードを複数枚利用する場合にはレイアウトを意識する必要があります。

【対応マザーボードのサイズ】
ケースに設置可能なマザーボードのサイズです、
多機能なマザーボードほど大きいため
利用したいマザーボードに対してケースに組み込めない
なんてことがないように気を付けましょう。

【付属電源の有無・対応する電源の規格】
ケースには電源が付属する場合があります、
とりわけSFX規格を利用するスリムケースなどに多いです。
それら付属電源は電源容量が大きくないので、
ハイエンドなCPUを利用したり、グラフィックカードを搭載するのには不向きです。

電源規格はサイズ規格と出力規格の2つがあります、
この場合はサイズ規格になります。

【拡張カード取り付け可能サイズ】
取り付け可能なグラフィックカードの最大サイズです、
300mm前後に設定されていればかなり内部が広いケースと言えます。
またケースによってはこの長さを確保するために、
3.5(2.5)インチシャドウベイを取り外す必要があります、注意しましょう。

2017年現在市販されているグラフィックカードは
270mm程度でほぼ最大に近いサイズになりますので、
その辺を目安にするといいでしょう。

【CPUクーラー高さ制限】
取り付け可能なCPUクーラーの高さになります、
大体160mmが一つの目安になります。
それ以上の大きさのCPUクーラーは大型のケースにしか取り付けられず、
逆に70mm以下のCPUクーラーはスリムケースなどでも取り付けが可能です。

【電源ユニット最大奥行きサイズ】
電源のサイズ規格の話を先ほどしましたが、
横と高さは固定サイズになりますが、奥行きの値に幅があります。
そのためこのスペックを参考にすることで電源が組み込めるかを判断できます。
パーツを組み込むうえで非常に重要なスペックになるため、
電源ユニットかケースを買うときは頭に入れておくといいでしょう。

【その他】
規格的なスペックではないですが、
気密性を高めたり、防音シートを張ることで
静音性を高めているケースもあります。

またサイドパネルがクリアかそうでないかについても、
あまり言及されませんが重要な要素であると言えるでしょう。
視認性が高いとわざわざサイドパネルを開けなくてもPC内部を確認でき、
メンテナンス性が高まるからです。

長々と言及してきましたが、
マザーボードと並んでパーツ組み込みの幹となるのがケースです。
パソコンはケースに組み込むことありきでほぼ作られています。
ケースのスペックは組み込むパーツの規格・数量に直結します。
概要把握できているとパソコンパーツを選ぶときに格段に便利になるでしょう。

〈製造メーカー〉

Corsair・SILVERSTONE・IN WIN・クーラーマスター・ANTEC・ENERMAX
他にもたくさんのメーカーがあります。

〈おすすめ・売れ筋〉

ケースの価格帯は10000円以上の高価格帯の商品と
5000円以下の低価格帯の商品と人気が二分しており、
現在は安価なケースが人気となっています。

おすすめはENERMAXのOSTROG ECA3252です。
価格は5000円前後と安く作りはかなりスタンダードなので組み立てやすいです。
内部にゆとりがあるケースのため、
あとから自身で増設したい方にはおすすめです。

売れ筋はENERMAXのBECITE ECA3080B ドスパラWeb限定モデルです。
価格が3500円程度と似たようなスペックのケースにおいて
圧倒的に安いのが人気の理由でしょうか。

高価格帯のケースではFractal Design Define R5が人気です、
発売以来ずっと売れ続けておりロングセラーとなっています。

〈選び方〉

始めに自分で組みたいパソコンの構成を書き出しましょう。

まずは最低限の構成で
「ケース・CPU・CPUクーラー・マザーボード
メモリ・HDD・電源(・DVDドライブ)」で
7点のパーツが必要になりますが
ケースにそれ以外のパーツ6点が納まるのかどうか考えていきましょう。

CPU・メモリはマザーボードに取り付けるパーツなので、
別段考慮する必要はありませんが、
メモリはCPUクーラーやグラフィックカードに干渉する場合もあります、
ケースとは関係ない部分ですが考慮しましょう。

マザーボードは購入したマザーボードがケースに入るのか確認しましょう。
前もってケースとマザーボードのサイズを照らし合わせて、
パーツを選んでいくとよいでしょう。

電源は選んだ電源がケースに取り付けることができるのか確認しましょう、
前述のとおり規格が合致していても電源の奥行きのサイズが
ケース側に合わない場合があります、気を付けてください。

DVDドライブは1つであれば気にしなくてもいいのかもしれませんが
2つを取り付けたい場合などは5.25インチベイが
ケースにいくつ付いているか確認が必要です。

HDDは3.5インチシャドウベイに取り付けるので
これも数を確認しておいた方が良いでしょう。
同じようにSSDの場合は利用するシャドウベイの大きさが
2.5インチになるので確認してださい。
2.5インチシャドウベイがない場合は3.5シャドウベイに
マウンタというパーツを使用して取り付けることも可能です。

CPUクーラーはCPU付属のものであればあまり気にする必要はありませんが、
それ以外のCPUクーラーを利用する場合はケース内に納まるのか確認しましょう。

他にも内蔵型カードリーダーを取り付けたいのであれば
3.5インチベイがあるか確認が必要です。
グラフィックカードなど拡張カードを取り付けたい場合には、
ケース内に収納できるかの確認が必要です。
取り付けたいパーツがケースに収納できるかそれぞれ確認しましょう。

これらの要素を満たすケースがあれば、
あとはケース好みのメーカーや形状などで選べばいいでしょう。

まとめ

ケースはだいぶ説明する項目が多いため、長々とした内容になりました。
組み込まれるパーツ相互に関係する部分も多いため、
スペックの詳細を覚えるよりも
各々のパーツを組み込む際に気にする点についてを意識するといいでしょう。


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