パーツ・カスタマイズ選び・グラフィックカード

【パーツ・カスタマイズ選び・グラフィックカード】

グラフィックカードは
最も利用用途がはっきりしているパソコンパーツの1つです。
グラフィックカードはCPU単体では貧弱な映像処理のサポートを行うパーツです。
もっと言うと映像処理全般を一手に引き受けてくれるパーツです。
この記事ではそんなグラフィックカードのスペック解説と、
選び方について説明していきます。

〈グラフィックカードの役割〉

上ではざっくり映像処理全般を一手に引き受けると書きましたが、
具体的にどういったことをしているのかを説明します。

簡単にグラフィックカードを挟んだグラフィック処理の流れを追うと
・(ローレベルなAPIなどを利用して)CPUからグラフィック処理の命令を受ける
・CPUの処理とは独立してグラフィックの描写を行うための演算を行う
・グラフィックの描写を行う
といった処理のフローになります。

例えば2Dグラフィックであれば、
モニタの画素数程度の演算が必要ですが
3Dグラフィックであれば3D空間の演算を行った後に、
2Dに射影を行うため非常に多くの演算が必要になります。

3Dグラフィック処理ではデータ量と演算量が多くなるため、
CPUだけの画像処理能力ではどうしてもオーバーヘッドになってしまいます。

そのためCPUからなるべく独立して処理できるように、
グラフィックカードの搭載が進められています。

〈グラフィックカードのスペック〉

グラフィックカードのスペックは、
あまりフォーカスする部分が多くありません。
しかし、どれもスペックに直結する箇所になります。

【チップメーカー】
後述のグラフィックチップを設計しているメーカーは数社ありますが、
パソコン用グラフィックカードのチップは2社でシェアが100%です。
それがNvidiaとAMDの2社になります。

【グラフィックチップ(GPU)】
NvidiaとAMDどちらも最新世代のチップの方が性能が高いです。

Nvidia→GTX1000番台
AMD→RX500番台

が最新世代になります。

また、同一世代においては番号の大きいものが性能が高いチップになります。
GTX1080>GTX1070
RX580>RX570

グラフィックチップには演算処理のユニット数や
クロック数などのスペックがそれぞれあります。
数値関係のスペックはパーツ情報のニュースサイトでまとめられているので、
チップメーカーのサイトよりもそちらを確認したほうがいいでしょう。

【VRAM】
グラフィックチップが演算処理を行う際に、
データを一時的に対比しておく領域です。
CPUにおけるメモリの関係と一緒です。
メモリ同様に規格があり、現在はGDDR5が主流です。
VRAMではクロックと容量に着目しましょう。

【メモリバス】
メモリが1回のクロックで送れるデータの大きさです、
大きいほどデータの転送量は大きくなります。
ただしグラフィックチップが可能な計算量に対して
転送量が多くなる必要があるため、
メモリバスだけを見て性能を論じるのは難しいでしょう。

【モニタ端子】
きょうびのグラフィックカードには、
アナログ端子が(D-SUB)が搭載されなくなってきています。
HDMIやDisplayPortのみの端子の場合は、
利用するモニタによっては
コネクタが封入されていない場合がほとんどですので、
別途購入する必要があります。

なお用途別のパソコン構成例については、こちらをご参考くださいませ。
BTOパソコン評価:BTOパソコンの用途

〈製造メーカー〉

チップを制作しているメーカーは前述の2社ですが、
そこがらチップの供給を受けて
グラフィックカードを開発しているベンダーになります。
ASUS・MSI・玄人志向・ZOTAC・GIGABYTE・Sapphire
他にもたくさんのメーカーが製造しています。

〈おすすめ・売れ筋〉

高いパフォーマンスであればNvidia
コストパフォーマンスはAMD
といった感じでしょうか。

【NVidia】
おすすめは玄人志向のGF-GTX1060-6GB/OC/DFです。
売れ筋はMSIのGTX 1060 AERO ITX 6G OCです。
GTX1060から1070辺り製品に人気が集まっています。

【AMD】
おすすめはHISのHS-580R8LCBRです。
売れ筋はRadeon RX 570 ARMOR 4G OCです。
コスパが高いため最上位とその前後のカードに人気が集まっています。

〈選び方〉

上記スペックの項目を参考していただき、
グラフィックカードを決定していただければと思います。

グラフィックカードはCPUなどと並び、
全体の価格に対してインパクトが大きなパーツです。
また、これもCPUと同様に、
パソコンのパフォーマンスを決定づけるパーツでもあります。
メーカーが嫌ほしい商品があればそれを購入したほうがいいでしょうし、
BTOパソコン評価:BTOパソコンの用途
こちらのリンクにある用途別パソコンの構成を参考にしてもいいでしょう。

グラフィックカードやCPUは、
高性能化が進む一方で開発期間も長くなったため
パーツの陳腐化が起きにくい状況が続いています。
非常に高性能なグラフィックカードを要求するゲームをやり続けるのでしたら、
都度最先端のグラフィックカードに乗り変える必要はありますが
そこまでの性能要求を求めない場合には、
現行世代でいえばGTX1070/1080などを購入すれば、
しばらくグラフィックカードの買い替えはしなくてすむでしょう。

メモリなどと違い用途に合わせてゆとりを持たせたパーツを購入しても、
無駄にはならないのがグラフィックカードやCPUですので
余裕が余裕があるようでしたら
一つ上のグレードのカードの購入をお勧めします。

まとめ

本記事ではグラフィックカードのスペック解説を主に行いました、
パーツの選び方については細かく説明するパーツではないので
グラフィックカードの選択の際の留意点について説明しました。
ご参考いただければと思います。


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